第19回熱気球世界選手権2010ハンガリー 参戦記

第19回熱気球世界選手権2010が、10月4日(月)から10月9日(土)までの6日間、ハンガリー第2の都市デブレッツェンにて、開催されました。世界各国から118機がエントリーし、日本からは過去最多となる7チームが、この大会に参加してきました。ハンガリーの広大な平地で、世界のトップパイロット達が熱いレースを繰り広げました。今大会ではGPSタスクが行われます。GPSに残される航跡を使って競技が行われるもので、日本での競技とは異なります。日本勢も事前に準備はして行ったものの、やはり実践において大変苦戦していたようです。 我がB.U.M.バルーンチームからも藤田雄大が、代表の1人として参加してきました。

10月4日 初日


118機の一斉離陸
118機の一斉離陸

AM

#1HWZ  #2LNR #3HWZ #4JDG

 

#2のLandRunは半径2.5kmの円の中で自分の飛行航跡で三角形を作るように飛んでいく競技です。三角形の面積が大きくなるほど高得点を獲得できます。円の中心は、離陸の前にパイロット自身が宣言するので、他のタスクとの絡みや、高高度の風の情報を読み取るなど、なかなか複雑なタスクです。不慣れな日本勢はこのタスクでポイントを伸ばすことが出来ませんでしたが、他のタスクでは素晴らしいアプローチを見せてくれました。

藤田雄大は10位スタートです。

8500ftからの雲海
8500ftからの雲海

PM

#5PDG #6,3DT

 

3Dタスクは半径2kmと3kmの円からできた筒状のエリア内で、いかに多く航跡を残すかを競います。

上空8500ft(約2600m)まで飛行する、ダイナミックなタスク展開となりました。

10月5日 2日目


デブレッツェンのシンボル協会
デブレッツェンのシンボル協会

雨のためフライトキャンセルとなりました。

10月6日 3日目


PM

#7PDG #8,3DT

 

午前中は強風のためキャンセルで、午後からレースが再開されました。

今回の3Dタスクはパイと呼ばれる、3段階のケーキ状のエリアが設定されます。結果は航跡の長さとなりますが、1番下の段が1倍、2段目が2倍、3段目が3倍という様に、上段のエリアに入るほど良い結果が得られます。

 

藤田はPDGを北に外し、パイは2段目までしか入る事ができず、得点を稼ぐことができませんでした。40位まで順位を下げます。

10月7日 4日目


PM

#9HNH #10HNH

 

この日も午前中は風が強くキャンセルです。

午後は風が非常に穏やかながら不安定なため、HNHが2つ行われました。

各選手が素晴らしいアプローチを見せ、

#10では1m内に19個ものマーカーが投下されました。

 

藤田も71cmの投下をするも、1つめを外してしまい、思う様に順位を上げることが出来ません。折り返し日のこの日まで、アメリカの若きエース、ニック・ドナーが首位を守り続けています。

 

 

10月8日 5日目


上空からの町並み
上空からの町並み

PM

#11,3DT #12HWZ #13HWZ

 

この日も午前中はキャンセルです。

デブレッツェンの北東から一斉離陸し、街の上にパイが設定されました。地上から中空までの風が変わりやすく、アプローチの難しいフライトとなりました。藤田はパイをそこそこの所で諦め、次のHWZに専念すると、それが功を成し、高得点を獲得、24位まで順位を上げました。

最終日の1フライトを残し、依然トップはニック・ドナー。続いてアメリカのベテラン、ジョーン・ペトレン、ジョー・ハートシルと、トップ3をアメリカが固めました。

 

10月9日 最終日


AM

#14LNR #15HWZ #16HWZ 

#17HWZ #18MDD #19HWZ

 

最終日は6タスク設定されました。

#15あたりから風が変わり始め、不安定な低空で攻めるか、1000mまで一気に上昇するかを迫られるフライトとなりました。ほとんどのパイロットが低空を選び、熱気球のラインが奇麗に浮かび上がりました。約30kmに及ぶこのレースで好成績を残した水上選手と宮田選手が順位をあげ、水上選手は16位と、トップ30入りを果たしました。

藤田は最後のタスクでミスをしてしまい、31位。わずか50点差でトップ30を逃してしまいました。

優勝はアメリカのジョーン・ペトレンで、2回目の世界チャンピオンの座に輝きました。ニック・ドナーは惜しくも2位で、3位にはスイスの若手パイロット、ステファン・ゼベーリと、若手の活躍も目立ちました。

 

※トップ30までに入ると、その分、次回の世界選手権での出場枠が増えます。今回日本は1チームのみでしたので、最初からある2枠にプラス1され、3チームが参加出来ることになります。

最終成績


最終のリザルトです。トップ5と日本代表選手7名の成績を載せました。

 

順位 名前 国籍  総合点
1 John Petrehn USA 15431
2 Nick Donner USA 14489
3 Stefan Zeberli SUI 14341
4 Nicolas Schwartz FRA 14099
5 Uwe Schneider GER 13595
.....      
16 Takao Mizukami JPN 12464
31 Yudai Fujita JPN 11616
42 Hiroki Miyata JPN 10795
56 Minoru Numata JPN 10109
69 Mamoru Endo JPN 9416
86 Isamu Senju JPN 8611
105 Yoshihiro Masumoto JPN 7094

更に詳しいリザルトは、こちらより見ることが出来ます。

全タスク結果

 

 

 

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コメント: 4
  • #1

    codi (月曜日, 15 11月 2010 10:08)

    最近スイスの若手、ステファン氏の活躍をよく見かけますね。
    この間のヨーロッパ選手権か何かでも優勝してなかったかな。
    世界的にも若手の活躍が目立つようになってきましたね!!

  • #2

    balcom (月曜日, 15 11月 2010 12:01)

    そうなんです!!ステファン氏やロシアのネドベーチェフ氏など、20代で活躍している選手が出てきています。日本も負けていられませんね!!

  • #3

    Jada Alejo (木曜日, 02 2月 2017 12:12)


    Stunning quest there. What happened after? Good luck!

  • #4

    Monet Beene (土曜日, 04 2月 2017 02:07)


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