2014熱気球世界選手権 ブラジル

日本人初の世界選手権制覇を達成しました!

メディア状況、YouTube動画、レポートを下記にまとめています。

video


Part1

Part2

report


2014年7月20日から26日まで、ブラジルのRio Claro市で第21回熱気球世界選手権が開催されました。22カ国、58チームが参加し、日本からは、辻井誠明、須江哲洋、上田諭、児玉義実、藤田雄大(敬称略)の5名がパイロットエントリーしました。

7月20日 初日


AM 

#1HWZ #2JDG #33D Donut

初日は晴れ、各パイロットの選択による離陸地で競技がスタート。非常に変わりやすく弱い風で、パイバルデータから状況を読み解くのが難しく、離陸地がバラける形となった。

私は、離陸地選定がうまくいかず、最初のタスクは外す。次のJDGも最初のアプローチで寄せきるのが難しく、300mくらいの所でロガーマークを押す。しかしその後、ころころと変わる風に合わせて、なんとか計測範囲内にマーカーをドロップし高得点を獲得。

ドーナッツタスクも距離を稼いで、

そこそこのスタート(20位)となった。


PM #4RTA #5FON

 

午後の最初の競技はRace to Area、離陸地から1km地点を通過した所からストップウォッチをスタート、その後2km地点を通過するまでにかかる時間を予想し宣言、それに近い程良い。今回初挑戦となるこのタスクは見事に惨敗したが、続くFONでは空中のゴールに12mまで近付き、1000点を獲得!

初日の成績は、TOP15に入り、まずまずのスタートが切れた。あまり緊       

                    張もなく、これからこれからと言う戦

                    意のある良い状態。


7月21日 2日目


AM 

#6FIN #7MDD #8JDG #9HWZ

5タスク目に3Dパイが組まれていたが、設定方法が曖昧で、競技者から多くの質問が投げられキャンセルになった。ロガー要素の薄い、ターゲットへのアプローチが勝負となるフライトとなり、得意の展開に、迷わずスタート。先頭集団でターゲットを目指し、12m、4m、4m、7mと全て高得点をマーク!また、フライトの後半で風向きが大きく変わり、後方集団にいた上位のチームが大苦戦の結果、一気にトップに躍り出た。

PM #10HWZ #11HWZ

会場からの一斉離陸での2タスク。午後のフライトらしく、風向きがはっきりとしない。最初に飛び上がったのに上空の風に戻され、集団の後方に廻ってしまう。不甲斐ないフライトで地上クルーからの大ブーイングを受けたが、幸いにも上位チームが同じく振るわず、なんとか首位をキープ。実際に首位に立ったことを知ったのはこの日の夜だった。世界選手権1位の重圧に、一気に緊張感に押し潰されそうになり、なかなか眠れない夜。



7月22日 3日目


AM 

#12FIN #13JDG #14JDG 

#15HWZ #16LRN

大会3日目も晴天に恵まれ5タスクがコールされた。最初の2タスクを順調にこなすも、3タスク目では高度6000ftからの急降下。急降下は得意な方だと思っていたが、中間層には時速50km/hという、競技フライトでは体験したことのない物凄く速い風を読みきれず、ターゲットから大きく反れてしまう。天狗になっていたつもりはないが、お前など叩きのめしてくれるわ!と風の神様に言われたような、自分がまだまだ未熟だと思い知らされる、ハッとした感覚だった。こんなにすげー空があるのかとワクワクもしていた。続くHWZは、その流れで、綺麗に2つのターゲットの間を通過し、86点と低得点。しかし最後のLRNでは最も美しい航跡と自画自賛しても文句を言わせないと言えるフライトで、見事に1000点を獲得。このフライトは、タスク12の1000点もあり、1フライトで2つ取れた、とても印象深いものになった。


PM 

#17HNH

風向きが不安定なため、HNHが実施された。ヘア機のパイロットはデビッド・レビン氏。風が変わる直前にアプローチすることが出来、高得点をマーク。少しのタイミングのズレで後方組みはターゲットに近付くことが出来なくなり、外していく。

 

3日目が終わり首位。ステファン(スイス)、ウーベ(ドイツ)と続く。

 


7月23日、24日


雨天、強風のためフライトキャンセル。

7月25日 6日目


AM 

#18HWZ #19HWZ

風が速く、雲底が低い、どんよりとした6日目の朝は2タスクが実施された。一斉離陸だったが、風向きが悪く全チームが最南端からの離陸を試みたため過密での離陸となった。そのため、何機か先行させてから離陸したかったのだが、先頭組みでの離陸を強いられてしまう。最初のタスクで地上風を読み切れず、ターゲットから反れてしまう。しかし、次のターゲットでは、92

                  cmのオンターゲットで挽回。


PM 

#20FIN #21FON

風向きが定まらず、離陸地選定に苦労する。この日は日本チームでの共通無線が有効に働き、最初のターゲットは3m。FONも空中ゴールにオンターゲットで900点代をマークした。

 

このフライトで2位との差を600点に広げる。2位と3位には、大ベテランのウーベシュナイダー(ドイツ)、ジョーハーチル(アメリカ)が並び、4位に地元

ブラジル代表のリマが着け、いよいよ最終日を迎える。


7月26日 最終日


AM 

#22HWZ 

#23FON

この日も雲が低くフライトキャンセルが懸念されるが、会場での2時間待ちの末、タスクが開始された。最終日のプレッシャーを感じることなく、迷わず一番飛びをした機体は、時速3km/hとゆっくりとした風に乗りながら、じわじわとターゲットに寄っていく。最初にアプローチをかけて、2m。その風に合わせようとした後方のチームは風が変わり、寄せきる事が出来ない。続くFONも空中のゴールに20m。どちらも900点代と高ポイントを獲得し、優勝を決定付けた。


表彰式


第21回世界選手権を制し、日本人初のタイトルを手にすることができました。

今回の遠征に携わった沢山の方々やご協賛頂いたスポンサーの皆様に厚く感謝申し上げます。

 

次回、世界選手権は2016年佐賀で開催されます。

開催国での連覇を目指し、更なる精進をして参ります!!


Photo Thanks to Ban-chan, Ryuhei-kai, Satoshi

最終成績

順位 パイロット 国籍 ポイント

Yudai Fujita JPN 17443
Uwe Schneider GER 16216
Lupercio Lima BRA 16064
4 Stefan Zeberli SUI 15864
5 Rimas Kostiuskevicius LTU 15173
6 Gerald Stuerzlinger AUT 15130
7 Artem Denisenko RUS 15096
8 Joe Heartsill USA 15092
9 Rokas Kostiuskevicius LTU 15002
10 Rhett Heartsill USA 14717




24 Tetsuhiro Sue JPN 12831
31 Satoshi Ueda JPN 11989
36 Yoshimi Kodama JPN 11613
53 Nobuaki Tsujii JPN 8277

 

is UltraMagic Balloons. Congraturations to all UM pilots!!