アメリカ遠征記

2015年5月から7月までの2か月間、単身熱気球武者修行に行ってまいりました。

この度は、株式会社やずや様よりご支援を頂きました。誠にありがとうございます。


遠征の目的は、2つあり、

1つは、US熱気球パイロットライセンスの取得。

もう1つは、大会の転戦です。


アメリカのライセンスは国(FAA)から発行されているため、所有することで、より国際的に熱気球を飛ばすことができます。日本のライセンスだけでは、アメリカ国内大会参加が認められないため、アメリカで飛行するには必携しなければなりません。

ライセンス取得後、4つの大会に参戦してきました。


ニューメキシコ州のアルバカーキと、ミシガン州の2か所をメインに滞在してきました。

アルバカーキ編


滞在の前半はアルバカーキ。ライセンスの取得はこちらで行いました。

ホームステイをしながら、実技のフライトと、筆記試験用の勉強の繰り返しの日々です。


ライセンス取得には約1週間かかりました。

熱気球に関する知識だけでなく、エアスペースや無線の交信方法、天気の知識など、

英語での理解が大変な部分もありましたが、たくさんの地元パイロットたちのサポートのおかげで

5月26日無事に、念願のUSライセンス取得が実現しました。

リオグランデ大会



5月23日~25日


アルバカーキの隣町リオグランデでの大会に参加しました。


41機が参加する今大会は天候にも恵まれ2フライトが実施されました。


初日のFINでは、自身初となる0cmを出すことができ、フライト後にみんながお祝をしてくれました。

リオグランデの風はとても穏やかでしたが、標高1500mでのフライトでは、バーナー操作に気を使います。海抜0mと比べると、約30%のパフォーマンスダウンがみられます。


2日目の第3タスクでも1000点を獲得!総合成績は2位でした。


大会後は、トロイ・ブラッドレイ氏の大型パッセンジャーバルーンに、アメリカチャンピオンのポール・ペトレン氏と一緒に乗せて頂きました。


トロイ氏は今年、佐賀市から離陸し太平洋横断を成功したばかりで、そのフライトによって世界記録を更新しております。


そんなパイロットと一緒にフライトができるなんて、とても感動しました。

ミシガン編


後半は、ミシガン州での大会に参加。


カーソンシティ、ハウル、バトルクリークの3つの大会にエントリーできました。


USパイロットを取得しているので、今年は正式に選手登録ができます。


カーソンシティとバトルクリークでは、ポールの機体。


ハウルでは、マット(地元の若いパイロット)の機体を貸していただきました。

カーソンシティ大会とハウルの大会では、あいにくの雨天で競技フライトが実施されませんでした。


大会のスポンサーさんを乗せてのパッセンジャーフライトは数回行えました。

少し残念でしたが、今年の天気は概ね安定していないようです。

遠征最後のイベントとなったのはバトルクリークの大会です。

今回、4回目の参加となります。長い歴史のあるこの大会には、元世界チャンプのジョニー氏を始め

たくさんの競技パイロットが集いました。


競技委員長のジムバークは、長距離設定が好みで、ゴールとゴールの間隔は7km以上がほとんどでした。

広大なエリアでのロングフライトが続きます。


初日の4タスクを終え、成績は1位!


次の日も天気は良く、3タスクが実施されました。

最初のフライインを、90m外してしまいポイントを失います。

トップ集団はミスがないので、ひとつでも外すと、遅れを取り戻すのが大変です。

他のふたつは上手くまとめるも点差を縮める事はできず、7位に落ちます。


最終競技フライトは3タスク。FIN,JDG,JDG。

はっきりとした風でアプローチ勝負となりました。

先頭を飛んでひとつめはオンターゲット!

2つめでは、普段より大きなターゲットに距離感がつかめず、12m。

最後はオンターゲットでしたが、3つともきっちり決めたトップ集団には追い付けず、

総合5位に終わりました。

フライト中、地上クルーは使わず、パイロット同士が無線でやり取りしながらゴールを目指すアメリカパイロットたち。

僕のチームとはスタンスが違いましたが、その中に入れてもらい競技に参加することで、彼らの巧さを

感じることができました。

次は飛びなれた自分の機体で挑戦したいです!