空のオリンピック World Air Games がドバイで開催されました。
気球部門では世界ランキング上位から順に招待され、世界から68機が参加しました。
日本からは5機がエントリーし、
砂漠と未来都市のようなドバイ市街地を舞台に、世界最高峰の競技会が実施されました。
超エキサイティングな公式練習フライト
高級住宅が並ぶ人口島「パーム・ツリー」の袂にメイン会場の「スカイダイブドバイ」があります。
メイン会場から一斉離陸した気球は、地上風で海に出て、パーム・ツリーの上を飛行。
上空に吹く風に乗って内陸へ戻ります。
ターゲットはビル群の間にあるロータリーの中に設定され、そこにアプローチしていく気球。
海の上を飛ぶのは初めてでしたし、パーム・ツリーを低空でかすめたり、高層ビル群の真上を飛行したり、他では味わうことのできない、特別なフライトを経験することができました。
海外線沿いの密集地帯を抜けると、砂漠のエリアが始まります。
フライトは主に、砂漠と住宅密集地の間の開けたエリアを使って行われました。
砂丘の広がる本格的な砂漠とまではいきませんが、それでも車を乗り入れることはできません。また、軍事エリアとの空域の兼ね合いや、他スポーツとの実施エリアが非常に近いため、空域制限の厳しい中での競技になりました。
競技飛行
競技フライトは4回、9タスクが実施されました。
練習フライトとは打って変わって天候に恵まれず、2日間がまるまるキャンセルになるなど、
消化不良感はありましたが、
世界トップレベルのパイロットたちの鬩ぎ合いは、非常にエキサイティングでした。
CIAロガーを使用した競技で、空中のゴールをロガーに宣言し、マーカーもロガーの中に、スイッチひとつでマークされます。
着陸地があまりバラけないように、また車が入っていける場所が少ないため、HNHが多く行われました。
まさにアプローチ合戦で、90cmのリザルトが500点ということもあり
少しのミスも許されない、シビアな戦いでした。
総合成績
競技内容
#1HWZ #2HNH #3FON / #4RTA #5HWZ / #6FIN #7WSD #8FON / #9HNH
WAG2016熱気球部門を制したのは、ドイツのパイロット、デービッドでした。
藤田は9位、なんとかトップテンに入れましたが、思うように力が出し切れず、無念です!!
しかし、世界トップレベルの中でフライトする素晴らしいチャンスと、他では味わうことのできない
フライトエリアでの競技に、大変思い出深い大会となりました。
順位 | パイロット名 | 国籍 | 得点 |
1 | STRASMANN, David | GER | 7282 |
2 | VLEGELS, Steven | BEL | 6642 |
3 | ZEBERLI, Stefan | SUI | 6529 |
4 | SVIDERSKIS, Vytautas | LTU | 6445 |
5 | VITRY, Martin | FRA | 6390 |
6 | ARACIL, Ricardo | ESP | 6269 |
7 | DE COCK, Philippe | BEL | 6247 |
8 | SEIGEOT, Clément | FRA | 6206 |
9 | FUJITA, Yudai | JPN | 5988 |
10 | SCHNEIDER, Uwe | GER | 5846 |
ワールドフライト!
最終日には、人口島「ザ・ワールド」からの一斉離陸のプロジェクトが実施されました。
高級住宅島として建設中のワールド。フェリーで島に渡り、アメリカ大陸に位置する島からの一斉離陸で、スカイダイブドバイを目指します。まだ建設途中の人口島には何もなく、ただポツポツと砂の島が点在しているだけです。
離陸のタイミングまでの約3時間、参加者たちは、何もない島でその時を待ちます。
風向きが少しずつ大陸方向に変わりはじめ、Goサインが出ました。
風が強く(風速5m)吹くなか、次々と離陸。強風で辞退するパイロットもいるなか、15機の機体がワールドから飛び立ちました。
小一時間のフライトで複数機が無事にスカイダイブドバイに着陸しました。
滅多に許可の降りない特別なフライトプロジェクトは大成功。会場で実施されていた閉会式に合わせて次々と着陸していく熱気球に、観客も大盛り上がりでした。
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